医療革命 新アレルギー治療
「腸内細菌」の時にも書きましたが、「細菌の皆殺し」という発想は、どこから出てくるのか?理解ができません。それは、自分たちに「害を及ぼすかもしれない」ものは、すべて「テロリストと名付け皆殺し」にするといった発想と同じで、とても科学的とは言えません。人類を人種や宗教の違いで「正義の味方と悪者に仕分ける」ことなどできません。とは言え、実際に私たちの住む世界では、そうした勧善懲悪が罷り通っています。同様に西洋医学が辿り着いてしまった「勧善懲悪」もまた、科学とは無縁のものだったと言えます。
私たち人類は、この星の生態系の頂点にあります。その頂点に立つ者が、この200年に渡り、「誤った道」を歩んできました。人間を除く他の生物たちは、自然環境を悪化させる力は持ち合わせていません。「餌の量」という制約によって、他の生物は自然環境が許す範囲の中でしか、個体数を増やすことはできません。そして、その範囲内にいるかぎり、自然環境を生物が変えてしまうことはあり得ません。それを、人間は変えてしまう「魔力」を得てしまいました。食物(餌)を工業製品の如くに作り出す術を身につけた人類は、その「魔力」を正当化する「悪知恵」も同時に身につけてしまったのです。
(つづく)