売れる水、買いたい水
ポイントは、二つある。一つは、「富」は「天然資源×労働力」によって「生まれる」。それ以外に「富」を「生む」方法はない!その一番の基本が、人々の頭から「スッポリ」抜けている。農業・漁業・林業・鉱業といった「天然の資源」を元とする産業に、人々の人的資源を注ぎ込む。そこから生じる「余剰」が即ち「富」だ。だから、人々が自然と向き合い「勤勉さ」を発揮すれば、「富」は黙っていても拡大再生産される。日本人の「勤勉さ」は名高い。日本は「鉱物資源やエネルギー資源」にはあまり恵まれていないが、それが却って農産物をはじめとする生産性の向上に直結した。「掘り起こす」のではなく、「耕す」ことで動物や虫たちの領土を耕作地に変えて来た。私たちは、「無から有を生む」ことに営々と時を費やすことで、「豊かさ」を手にしてきたのだ。自然と正面から向き合い生きることで、「手先の器用さ」も「勤勉さ」も「賢さ」も「知恵」も、私たち日本人はごく自然に身につけてきた。
(つづく)