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Water Diary

水を通して見える世界の話を、日記に綴ります

緩速濾過法と急速濾過法


●急速濾過法 (「おいしい水の探求」小島貞男著より抜粋)

急速濾過はアメリカで開発されたもので別名アメリカ式ともいい、また緩速濾過法が天然の浄化力を利用するのに対し、薬品の力を用いて機械的にろ過するので機械ろ過と呼ぶこともある。わが国では明治41(1908)年京都市ではじめて採用され、その後2〜3の大都市で補助的に用いられたが近年まで普及しなかった。ところが第二次大戦を境として、戦後は規模の大小を問わず競って急速濾過法を採用するようになり、最近ではあたかも急速濾過法万能の感がある。

浄化力
急速濾過法の浄化力は、緩速濾過法と比べればかなり劣る。たしかに濁りや色はよく除くことができるが、細菌に対しては除去が十分でなく、したがって衛生的安全性に関しては塩素消毒が頼りである。また、急速濾過法ではアンモニア、マンガン、臭気、LASなどはまったく除去できないし、容存有機物の除去能力も緩速濾過法と比べるとかなり劣る。
濁りについては100%除去できるが、色度や細菌は数%は漏れる。またプランクトンは5%くらいは水道水中に残るし、小動物も漏れるというのが急速濾過法の実力である。

浄化の仕組み
急速濾過法ではどのようにして水をきれいにするかというと、まず原水に硫酸ばんどとか、ポリ塩化アルミニウムとかいったような薬、擬集剤を入れる。そして、急速混和してよく薬と水とを混ぜ、次いでゆっくりと20〜30分間もんでいるとゴミやらバイ菌やらプランクトンなどがお互いに集まり、擬集剤がのりとなって大きな浮遊物に成長する。これらをフロックというが、十分フロックが育ったところで水を静かに沈殿池に入れてゆっくり流す。すると、大きな重いフロックはどんどん沈んでいって、やがて底にたまる。そこできれいになった上澄み水を集めて砂でろ過するのであるが、このろ過の速さは大変速く、一日の速さに直すと120〜150㎥という速さである。そこで、急速濾過法という名前がついた。

(つづく)


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