ぐんぎんビジネス大賞
d. 地政学的優位性
群馬県は自他共に認める天然水の宝庫であり、利根川を通じて、江戸・東京の水瓶という役割を長きに渡って務めてきた。この役割が変わることはない。その地政学的優位性をどのように群馬県の経済に活かしていくのか?その点に大胆な発想を盛り込んでいく必要性がある。
日本の豊かさは、豊富な「水」を活かした農業や漁業や林業の隆盛と、そこで培われてきた勤勉さによって、長い時間を掛け醸成されてきたものだ。その貯めが地方にあったからこそ、一旗揚げようと上京した人々も故郷に錦を飾れたし、海外に日本の技術力の高さを示すこともできた。今の日本は、その地方の貯めをすべて使い果たそうとしている。サッカーではないが、味方が攻め上がるためには後方がその貯めを作る。それができなければ、得点よりも失点が上回わってしまう。地方経済が中央を支える。その発想を持ち直さなければ、日本は「もぬけの殻」になってしまう所以だ。地方経済の活性化こそ、日本経済再生のキーとなる。決して、その逆ではない。
(つづく)