サントリー+アクアクララの化学反応
私たちは、自分たちの商品を買っていただけるだけの「宣伝力」を持っていない!そして、現代は「宣伝力」を持たない「商品」が売れる余地などまるでない!買う身になって考えれば、それは当然のことだと気付くはずだ。それなのに、自分が売り手に回るといきなり脈絡もなく、「売れるにちがいない」と思い込んでしまう。この「落差」ゆえに、あらゆる商品が供給過多に陥っている。
「赤信号をみんなで渡る」ことに特に意味はない。少し待てば、信号は変わるのだから。それなのに、「今渡らなければ損をする」という強迫観念に駆り立てられるようにして渡ってしまう。今巷で話題になっている食材偽装などは、その好例だ。「みんながやっているから」という理由だけで、自分たちの商売に泥を塗るようなことを「名のある」企業までがやってしまう。それほどまでに、「商品の内容よりも」、ともかく「宣伝に金をかけさえすればモノは売れる」という神話は、一人歩きをしている。だが、それゆえに一部の大企業を除いては、宣伝費にかけるコストの方が、回収分を上回る状態が恒常化してしまっている。
(つづく)