地方経済の担い手へ
「一人勝ち」と言う戯言が、経済の基本を、商売の基盤を「ぶち壊し」にしてきた。競合相手が「ひしめいて」いる状態こそが、経済(商売)を活性化させる。なぜなら、そこに紛れもない「需要」が存在しないかぎり、競合相手が「ひしめく」状態とはならないからだ。一人しか勝ち残れない市場とは、「需要」の薄い市場を意味する。そんな市場を目指せば、「現実」がそうなってしまうのは必定だろう!
温泉を例に話をしてみよう。どんなに良い温泉でも1軒宿の集客は知れている。それが、地方経済を活性化させる程度も知れている。が、50軒も軒を連ねる温泉地となれば、相乗効果的に利用客を集める。その中で、1軒の宿だけが「一人勝ち」を夢見ることなどあるだろうか?また、そこで「一人勝ち」が成り立ってしまうと、その温泉地は一体どういう末路を辿るのだろうか?
(つづく)