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Water Diary

水を通して見える世界の話を、日記に綴ります

日本の水道はよくなりますか 5 

日本の水道はよくなりますか 中西準子対談シリーズ1小島貞男さん

3 アスベスト管-発ガン性の問題

セメントの中にほぼ二〇%くらいのアスベストが混入されている。アスベストは、肺ガンを引き起こすというので、建材の一部に使われたものが撤去されつつあるが、当初は胃から入ったアスベストは害がないという説が流布されて水道管のアスベストは問題にされなかった。しかし、最近のアメリカのEPAのレポートでは「いったん体内に入ったアスベスト繊維は、進入経路によらず、体内に広く分布する」と報告されている。

小島 終戦後、一番お金がない時には、アスベストセメント管が使われました。

中西 発ガン性が問題になっている石綿ですね。

小島 水道を早く普及させるにはこれが一番だと、大変な勢いで使われました。ご存じのように、水道全体の建設コストの八割ぐらいは、配水管や給水管の敷設で占められています。当時アスベスト管は、鋳鉄管に比べてたぶん半分ぐらいの値段でしたから、アスベスト管が大量に使われた。東京でさえ使ったんですから、まして財政的にも苦しい地方の水道では、さらに多く使われたはずです。

中西 現在(注1988年)、日本の水道管の二一%がアスベスト管です。私の住んでいる千葉県松戸市の市営水道の給水区域では、八割以上がアスベスト管です。特に、人口急増地区は多いです。

小島 そうでしょう。アスベスト管の場合も、日本の水に向かないということを知らなかったですね。そのころは、水質についてそういう点までチェックしなかった時代です。実際に使ってみたら、日本は軟水ですから、管のセメント分がどんどん溶け出していって、アスベストの繊維だけが残るという現象が起こりました。(つづく)
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