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もう一つの道

日本経済のV字回復の最後に触れた「もう一つの策」について、書きます。グローバル経済から距離を置き、「良いものを作り続ける」ことに徹する道についてです。もう少し具体的に書かないと、「そんなことをして、グローバル経済からつまみ出されないか?」という心配が聞こえて来そうなので、述べておくこととします。

確かに、世の中の流れすべてが、「唯一の価値観」に即して動いていますから、そこから外れるというのは勇気のいることです。しかし、拡大に拡大を続けた世界経済は、縮小せざるを得ない局面を迎えています。多すぎる供給側は、淘汰を余儀なくされているのです。今まで、アメリカに忠誠を誓ってきた日本も、特別扱いはしてもらえません。アメリカが中国にご執心なのですから、日本もその他大勢と共に今や淘汰される側に押しやられています。

大国の寵愛は、大国の身勝手の現れに過ぎません。確かに、アメリカにとって日本の利用価値は高いものでした。そして、両国が利害を完全に一致させた時期もありました。ただ、それはもう過去のことです。アメリカの庇護の元「高度経済成長」を遂げられた昔日にいくら思いを馳せても、その日々には戻れません。同時に、「心変わり」してしまった「元彼」に追いすがっても得るものはありません。惨めさを募らせるだけのことです。

「淘汰されるか?」「つまみ出されるか?」「自分で距離を取るのか?」は、見かぎられた者の考え次第というのが現実なのです。

-2010.07.28掲載文(つづく)

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