水の需給

「水は売れるのですか？」という問は愚問です。需要があるものが売れないとすれば、それは売る側に問題があると見なすべきだからです。
本来需要は利用者側から発せられるものですが、消費を促すために、供給側が不要な需要を作り出すことに手を染めてしまいました。そのために、在庫が増え、その在庫を処分したくて安売りが始まり、コストを割る事態が生じました。それが、人件費の抑制や雇用切りにつながり、結局は消費者が消費をする原資を得られなくするという悪循環を生み出しました。
これを是正するには、需要と供給がバランスを取り戻すしかありません。但し、そのためには、「経済が縮小」するという現実を、みんなが受け入れる必要があります。まだまだ紆余曲折が待ち受けていると思わせる所以です。
しかし、需要と供給が本来のバランスを取り戻せば、経済も社会も落ち着きを取り戻すことになるでしょう。その時、水はもっと需要に見合った供給体制を整えたものとなっているに違いありません。
私たちは、その先魁をつとめたいと考えています。　（完）