口蹄疫
私は自分で言うのも何ですが、極めて楽観的な人間です。その私の話が悲観的なのは、人々が思い込んでしまっている社会の行く末が、余りにも悲観的だからです。「儲け」という妄想に取り憑かれてしまった人間が刻む、現代人特有の時間の観念。それはどんどんスピードを上げています。不必要に急ぎ、次世代に受け継ぐべき資源すら使い果たそうとしている私たちは、もはや常軌を逸しています。
私たちを包む諸問題は、実は別々なものではありません。産業革命からわずか200年、その短い間に、私たちは地球が営々と蓄積してきた化石燃料を使い果たそうとしています。そして、人間が選別した「命」の脆さを知り、半永久的と信じて自分たちが作り上げてきたものを打ち捨てるまでに至っています。「儲け」ばかりに気を取られている間に、自分たちの思い込みに拠る「唯一の価値観」が空転している現実を、私たちは日夜突き付けられているのです。欲望と引き替えに、私たちはアメリカが喧伝する「唯一の価値観」を受け入れました。しかし、自然界は「その浅はかさ」を受け入れる「度量」など持ち合わせていません。悠久の地球時間が持つリアリティーが、人間の思い込みを許容しない地点を迎えているのです。
(つづく)
私たちを包む諸問題は、実は別々なものではありません。産業革命からわずか200年、その短い間に、私たちは地球が営々と蓄積してきた化石燃料を使い果たそうとしています。そして、人間が選別した「命」の脆さを知り、半永久的と信じて自分たちが作り上げてきたものを打ち捨てるまでに至っています。「儲け」ばかりに気を取られている間に、自分たちの思い込みに拠る「唯一の価値観」が空転している現実を、私たちは日夜突き付けられているのです。欲望と引き替えに、私たちはアメリカが喧伝する「唯一の価値観」を受け入れました。しかし、自然界は「その浅はかさ」を受け入れる「度量」など持ち合わせていません。悠久の地球時間が持つリアリティーが、人間の思い込みを許容しない地点を迎えているのです。
(つづく)