世界経済の問題点
今起きていることの原因を「ギリシャの財政危機」に求めて、何かが明らかになったり、何かが良い方向に向かうことはあるのでしょうか?
前の経済危機の原因を「サブプライムローン」に求めても、世界経済の体質はまったく変わることはありませんでした。世界経済のどこを切っても、金太郎飴のように同じ切り口が顔を出します。それぞれの切り口を「サブプライムローン」とか「ギリシャの財政危機」と名付けてみても、無意味です。
ニューヨークダウが、1万2千ドルを超えることはもうありません。それ以上に上がらないことが分かっている株を買う人は、株価の乱高下毎に減ります。値上がりするという期待感だけが支える株式市場は、その意味でもうすでに崩壊しているのです。その表面をいくら繕っても、「信用不安」というほころびは隠せません。今の金融危機でクラッシュするのか?それとも次回か?私たちに残された道の幅は、どちらにしても狭いものです。
市場主義では、希少価値が重んじられます。大量に在るものは、それだけのことで価値を下げていくこととなります。経済成長を絶やさないために際限なく投じられた「マネー」は、その数量に相応しい価値を与えられることになります。
「この間に、世界の金融資産630兆円が吹き飛んだ」とされています。吹き飛んだ「マネー」は、経済成長のために投じられたものが回り回って「金融」に漂着したものです。また、「信用不安」を払拭するために投じられた「財政出動」のなれの果てもあります。なんの裏付けもなく発行された「マネー」は、こうして「吹き飛ぶ」ことで辻褄を合わせ、姿を消していきます。「財政出動」に伴う膨大な「借金」と「人々の不安」を、世界中の国に残して・・・。
(完)
前の経済危機の原因を「サブプライムローン」に求めても、世界経済の体質はまったく変わることはありませんでした。世界経済のどこを切っても、金太郎飴のように同じ切り口が顔を出します。それぞれの切り口を「サブプライムローン」とか「ギリシャの財政危機」と名付けてみても、無意味です。
ニューヨークダウが、1万2千ドルを超えることはもうありません。それ以上に上がらないことが分かっている株を買う人は、株価の乱高下毎に減ります。値上がりするという期待感だけが支える株式市場は、その意味でもうすでに崩壊しているのです。その表面をいくら繕っても、「信用不安」というほころびは隠せません。今の金融危機でクラッシュするのか?それとも次回か?私たちに残された道の幅は、どちらにしても狭いものです。
市場主義では、希少価値が重んじられます。大量に在るものは、それだけのことで価値を下げていくこととなります。経済成長を絶やさないために際限なく投じられた「マネー」は、その数量に相応しい価値を与えられることになります。
「この間に、世界の金融資産630兆円が吹き飛んだ」とされています。吹き飛んだ「マネー」は、経済成長のために投じられたものが回り回って「金融」に漂着したものです。また、「信用不安」を払拭するために投じられた「財政出動」のなれの果てもあります。なんの裏付けもなく発行された「マネー」は、こうして「吹き飛ぶ」ことで辻褄を合わせ、姿を消していきます。「財政出動」に伴う膨大な「借金」と「人々の不安」を、世界中の国に残して・・・。
(完)