世界経済の問題点
アメリカやイギリスは、「金融」さえ押さえていればどうにでもなると「高を括っていました」。が、それが誤りの始まりです。元来資本主義というのは、「製造」「生産」に拠る「余剰」を資本家が分配する仕組みです。一方、「金融」が「余剰」を生みだすことはありません。「金融」は、「製造」「生産」という根幹を資本家が握っている場合に、相乗的に利を掻き集める有効な手段となります。しかし、「製造」「生産」の裏付けがない場合、それは単なる「空手形」と化します。「金融立国」とは、文字通り「金融を糧とする国」という意味でしょうが、「金融」だけで大国が維持できると考えるならば、それは馬鹿げた妄想です。しかし、超大国アメリカがその妄想に取り憑かれ、世界中が否応もなく巻き込まれることとなりました。
資本家が本来の資本主義を蔑ろにして、「金融」に頼り「余剰」を得る手段を隅に追いやる。最初はともかく、それが、資本主義自体を揺るがすことになるのは必然という他はありません。
(つづく)
資本家が本来の資本主義を蔑ろにして、「金融」に頼り「余剰」を得る手段を隅に追いやる。最初はともかく、それが、資本主義自体を揺るがすことになるのは必然という他はありません。
(つづく)