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Water Diary

水を通して見える世界の話を、日記に綴ります

非成長戦略


経済成長は、前年との対比でその伸び率が表されます。例えば、年に10%の伸び率を8年続けると、8年後には基準年の215%に達します。つまり、経済は倍以上の規模に拡大することになるわけですが、そのままの率で拡大し続けられないことは、昔日の日本が実証しています。経済規模が大きくなればなるほど、伸び率は必然的に鈍化するものなのです。

別な観点から見ると、経済成長は「需要の拡大であり消費の拡大」によって支えられていることが分かります。
最初は、特権階級が独占していた富を中産階級にも広げることで新たな購買層を得、経済は成長を持続させてきました。ただ、物が行き渡ると伸び率は鈍化しますから、新たな購買層を得る必要性が出てきます。その連鎖の中で、先進国は最後の手段として、低所得者や最貧国をも購買層に取り込む挙にでました。それがグローバル経済の成り立ちです。そのために、紙幣を増刷して世界中にバラ撒き、金余り状態を作り出したのです。世界のあちこちでバブル経済を起こし、自分たちの生き残りを図るという安易な手段が取られました。経済の成長のために、お金のない人たちにもお金が行き渡るようにして、無理矢理に「需要の拡大、消費の拡大」を図ったのです。

ところが、お金を増刷して需要を喚起しても、そのお金はうまく循環してくれません。それは、投資や投機の資金として、偏在し、株高・原油高・穀物の高騰を招いてしまうのです。リーマンショック以降投じられた「財政出動」により、その資金はこれ以上ないほどに膨れ上がっています。その資金がまず株価を押し上げ、平行して原油・穀物高を招き、株価が天井を打つと、一気に原油・穀物市場に流れ込みます。株価が上がっているだけならまだいいのですが、原油・穀物が投機の対象になればすべての人が影響を被ります。その時点で、人々はこぞって生活防衛を強いられ、食べ物やエネルギー以外に消費する余裕を一気に失ってしまうのです。
そうなると、もうどこにも需要を喚起できる余地は残されていません。勿論、資源がいくらでもあるというなら話は別です。水や工鉱物資源が豊富にあり、食料にも恵まれ、地球温暖化の脅威に晒されることもないならば、皆がその恩恵に浴することは不可能ではないでしょう。しかし、現状はまるで違います。私たちはもう大量生産・大量消費が続けられないことを知っているのです。知った上でもなお、低所得者や最貧国に消費を促し、経済成長を果たそうとしているのです。
(つづく)
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