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Water Diary

水を通して見える世界の話を、日記に綴ります

私の考える「水道の民営化」


閑話休題ー1

先日、NHKスペシャルとして去年夏に放映された「大江戸」3部作の再放送を見た。第一部が「水の話」第二部が「商人の話」で第三部が「火事の話」だったが、全編を通して語られているのが、江戸が当時としては世界一の人口を有した巨大都市だったことだ。
それを可能としたのが、「物流網としての運河建設と地下に埋設された水道網(第一部)」であり、鎖国をしていたにもかかわらず、植民地支配で急成長を遂げたロンドンの経済成長率0.29%やアムステルダムの0.21%に対し、「内需だけで0.24%という驚異の経済成長を可能とさせた経済の民営化(第二部)」であり、「何度も何度も江戸を襲った大火をバネに、果たし続けた江戸圏の拡大の様(第三部)」が生き生きと映し出されていた。

江戸時代に50万の人口を抱えていたパリや60万を抱えていたロンドンに対し、大火毎に経済圏を広げた江戸は100万人もの人口を抱える一大都市に成長する。それは、経済を成長させる方法論が、欧米人が実践してきた植民地主義・新植民地主義(グローバリズム)に依らずとも成し遂げられることを物語っている。私達日本人は、「そうしたことを嘗て証明してみせた」実績を持っている。それを「まざまざと」見る機会を得た。

それらのことが、オーストリアで発見された江戸時代を撮した270枚ほどの高精細な写真と、東京オリンピックを前に巨大なビル建設用地の発掘調査から解き明かされていた。また、第二部の「商人の話」では、「貧富の格差」を商人たちが力を合わせて解消させて行く仕組みまで作り上げていたことや、土砂の流入で機能不全を見せ始めた「堀(運河)の改修工事」もまた商人たちが取り仕切って行った様が語られている。「みんなの懐が良くならなければ、安定的な商いはできない」ことを商人たちは良く知っている。民間の知恵と経済力を活かせば、適切な打開策を必然的に生み出すことができる。そこに政治や権力が口や手を出さなければ、「物事は道理で動いていく」。それを改めて、見せつけられた思いがした。

家康は、都市計画の根本に尽きせぬ「天然資源である水」を置いた。それが、江戸経済の再生可能性を定かなものとした。江戸城を中心に螺旋状の弧を描く堀(運河)は、人口の増大と経済の成長に合わせ、その外周を伸ばして行った。物流を支える運搬手段は舟だが、全国から寄せられる物資を滞りなく、文字通り、スイスイと目的地まで運ぶことを可能とした。地下に埋設された水道網も、貧富の差は無関係にすべての人々の生活に潤いと恩恵をもたらした。こうした基本構想は、家康ならではの傑出したものだったが、それらを維持管理・運営することを商人や町民が主体となって担って行くことで、江戸の発展は揺るぎないものとなった。300年に及ぶ江戸時代、世界のどこを探してもない100万都市を築き、その100万人の創意工夫を見事に映し出すかの如く経済発展を遂げた「大江戸」。それを、私達は歴史が示す成功事例として、閉塞感に満ちた現在を変革する糧として行くべきだと思う。

(つづく)


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