何が問題なのか?
そこで、アメリカは中国への資金の流れを抑える挙に出た。だが、あまりにも「無思慮」に進めた経済の拡大は、中国への緩和マネーの流出を制限することで、いきなり「次なる成長国」の不在を招いた。この状況では、「グローバル経済」を成り立たせることはできない。「経済成長」は、資本主義を成り立たせる根幹であり、それを牽引する「高成長が可能な新興国の存在は欠かせない」。が、事実上、それを託せる国は最早ない。それは、急激な拡大を常態としてきてしまった「グローバル経済」が、必然的に辿り着いた「局面」で、因果応報としか言い様がない。詰まるところ、アメリカが主導してきたグローバル経済の運営には、急ブレーキがかかる。それは、否応もなく訪れる「終焉」を告げる轟音として、世界中に鳴り響くこととなるだろう。
(つづく)