医療革命 新アレルギー治療
今年の2月、アメリカのアレルギー学会において、5年間に渡る研究の発表がなされました。生後6〜11ヶ月の赤ちゃん600人を2つのグループに分けました。「ピーナッツを週3回以上食べる」グループと「ピーナッツを徹底的に避ける」グループに分けたのです。そして、5年後の5歳児のピーナッツアレルギーの発症率を調べました。
結果は、前者の発症率が3.2%だったのに対し、ピーナッツを避けた子供たちの実に17.3%がピーナッツアレルギーを発症するという「最悪」のものでした。
そもそも、2000年に発表された指針後も子供たちの食物アレルギーは増え続けました。それが、ようやくのことで「間違いだったのかもしれない」と意識されるまで、10年も掛かり、そして、5年間の研究を経て今年の2月になってようやくその研究成果が発表されたというのです。
「これって、遅過ぎる」と思うのは私だけでしょうか?そして、600人の内の300人に課せられた「この神をも恐れぬ人体実験は、どういう意識の元で強行されたのか?」と訝るのは私だけなのでしょうか?「腸内フローラ」でも述べたように、生物が得て来た「適合性」とは、この星の自然環境に対して生物が培ってきたものです。そして、それは同じくこの星に住む細菌を含む生物が「共存」する中で、確立されてきた「真実」です。それが、つまりは「生態系」そのものなのです。その頂点に君臨する者は、その「真実」を理解する者でなければなりません。
(つづく)