藤田紘一郎著 「体をつくる水、壊す水」
なぜ、こんなことが起こるのでしょうか。水に溶け込んでいる酸素がないため、窒息してしまうのです。「水清ければ魚棲まず」とは、本当にそのとおりなのです。
こうした現象を見ても、蒸留水は気軽に飲んでよい水ではありません。人間の場合、絶食状態にあるとき、蒸留水を1.8ℓ飲むと死に至るといわれています。
蒸留水や純水を保存している人は、生のままは飲まないことです。どうしても使いたいならば、調理に少量ずつ使うとよいでしょう。その場合も大量にいっきに使うようなことはしないこと。災害にあってやむをえず飲む場合には、お茶などにしてチビリチビリ少しずつゆっくり飲み、空腹時にはあまり飲まないようにするとよいと思います。
(つづく)