Water Diary

水を通して見える世界の話を、日記に綴ります

2つの流れ

弊社が懇意にしている「天然水工場」に、A社傘下の企業がアプローチをして来ている。地元の天然水への鞍替えを図っているようだ。そうこうしている内に、今度は弊社にも別な企業から問い合わせが来た。「アメリカ製のプラントを10年使って来たが、そろそろ寿命も近いので、御社のプラントの導入を考えている。」

10年一昔と言うが、月日の経つのは早い。2000年に相次いで旗揚げした「RO」各社も、スタートから早12年の歳月を経ようとしている。A社は、5年後には早くも会社更生法の適用を受けたが、それを機に2つに枝分かれし、それぞれの方法で組織を温存させてきた。だが、本質的な部分は何も変わることがなかったので、そろそろ「前例を踏襲する時期が迫ってきている」。「天然水」でないものを、「安くもなく」売ることは至難の業だ。そもそもに買っていただける必然性がない。「ねずみ講」は手を変え品を変えやっても、結局のところ最後には同じ命運を辿る。「マルチ商法」と名を変えても、自分たちの出資したお金で「儲かったつもり」を演出する商法は、騙される人が居なくなったところで、出資という大動脈が「断たれる」。

だが、皆が皆「騙されたまま、終わるわけではない。」途中で、「この仕組みに従っていたら、儲かることは無い!」と気が付く人も居る。今回お話する「2つの流れ」は、「本部しか儲からない仕組みの中」から抜け出ようとする人や企業の話だ。

「天然水工場」にアプローチを掛けている企業は、サーバーを一定期間レンタルした後、レンタルで支払っていただいた分を差し引いて顧客に買い上げてもらったと言う。おそらくその手法は「本部は推奨していない」はずのものだが、自分たちの「利」を確定させる方法としては至極「妥当」なものだ。サーバーにかけるお金にどこかで「切り」をつけないと、代理店の利益は砂漠に撒かれた水のように吸い取られてしまう。
そして、一度でも独自の動きに「足を踏み入れた」ところは、「自分たちへの縛り」の意味(理由・訳)が見えてしまう。その上実際の収益も上がるので、集客にも自然に力が入る。一度「縛り」のからくりが見えてしまうと、とにかく本部の言うようにやっていては「儲からないことが目に見えてしまう」。だから、縛りから抜け出して「自由」に営業をしたい。だが、A社の場合は、「抜け駆けを許さない」一文が契約書に明記されていると言う。「違約金」を払わないと、「脱退ができない」という条項だ。それでも一定のお客様を得ている企業は、「今のまま」と「独立した場合」の損得勘定がきっちりできてしまう。だから、「違約金」を支払わずに、自由な営業活動もするという方策に行き着く。

弊社に問い合わせてきている企業は、推測だが、会社更生法を受けた頃に「独立」を果たした企業ではないか?A社が「アクアプランター」と名づけ募ったの内の1社ではないか?と思われる。アメリカ製の機械を導入したが、現在の製造本数は月8,000本だ。だから、「月16,000本の製造能力を持つ純国産プラント」の意味するものを承知している。アメリカ製の機械では、メンテナンスや維持費にお金と手間と時間が掛かり過ぎる。独立した以上、プラント等に関しては独自に手の内に入れて行かねばならない。そこで、10年を機に国産の洗浄充填機を手に入れようと検討を始めた。誰でもそうだが、10年もやっていれば、独自のノウハウを確立できる。大枚をかけて、顧客の獲得もしてきた。基盤はもう「手にしている」のだから、その基盤を軸に自らの体質強化を図り、効率的な収益を上げられる「道」に突き進みたい。

上記の「2つの流れ」の元は、同じだ。本部しか儲からない仕組みの中で、片や本部の締め付けの一部を自らの意志で振り解き、地元で顧客を得て生き抜いて来た。片や工場設備を有するプランターとしてスタートし、会社更生法を受けた混乱期に独立を選択し、生き抜いて来た。どちらも、大金をかけて事業を始めたが、その回収において独自性を発揮するしか「道」のないことを「悟った」企業だ。

結局、大元とすれば「代理店」を増やすことしか自らの生き延びる道はない。だから、「代理店」予備軍が事業の先行きに懐疑的な目を向け始めただけで、「会社更生法の適用を受ける」ところまで事は「一気」に進んでしまう。
「2つの流れ」は、その事態を予測し、独自路線を辿ってきた。顧客さえいれば、フランチャイズに属している意味などない。そして、その顧客は自分たちが自力で増やして行くしかないことを身を持って感じて来た。商品の売れ先さえ、自分の力で構築してきたものを持っていれば、上納金を納める必要などない。まして、上納金を納める相手が、自分たちにとっては「商売敵(=代理店)」を増やすことにしか興味がないのだから、誰だって「抜け出したくなる」。

この業界は、今後は個々がしっかり収益を得て行く方向に向いて行く。そうでなければ、「商売は成り立たない」からだ。この至極当たり前な力学が働き始める。世の中の「不景気」はまだまだ続く。失われた20年はその予兆に過ぎなかった。あまりにも辻褄の合わない「経済学」が幅を利かせたために、「不景気」はその辻褄合わせが終わるまで続く。

そして、その内人々は「これがまともな状態(景気)なのかもしれない」ことに気付く。

「バブルの時は良かった」とつぶやいている間は、「バブルの本当の怖さ」が分かっていない!「バブル」が本当に怖いのは、それが必ず「弾ける」し、「弾ける」ことでしか終息しないことだ。「バブル」のお陰で、すべての人が切りもなく「欲望」を膨らませた。不必要なものをどんどん作り出す巡りが加速度的に進み、その波は世界の隅々にまで広がり、未だに止まっていない。だから、気がついて余分な製品を作るのを止めたとしても、その在庫の山を処理するにはとてつもない時間がかかる。そして、それは時間だけでなく、「戦争」や「悲惨な出来事」を潜り抜けることを私たちに課す可能性を孕んでいる。

人は水なしで生きては行けない。食べ物がなければ、生きて行けない。工業製品が在庫の山を築いている一方、食糧は足りない。アメリカの大統領選が終われば、理由もなくリーマンショック以前の数字を取り戻しているニューヨークダウに変化が訪れる。来春以降には、世界中で景気後退が猛烈な連鎖反応を起こして行くはずだ。私たちは、それらを予見し、産業構造を改めニーズに合った生産活動を行えるようにして行かなければならない。2つの流れは、これから起こる世界の激変とリンクしている。農業を含めた第一次産業の再構築が急務だ。ガロンボトルビジネスはその中に位置付けられる重要な産業だ!その産業を支えるには、今関わっている人たちでは圧倒的に足りない。もっともっと天然水工場の数が増えなければ、供給は追いつかない。エネルギー(不足)は、工業製品の在庫調整により相対的な重要性を減じさせる。一方、食糧(不足)は、人々のパニックを背景に一気に重大性を帯びることとなる。

このカウントダウンは、もうすでに始まっている。「食料(天然水)の製造手段を持っておくこと」及び「食品(天然水)の供給に関わりを持っておくこと」を、私は改めて皆さんにオススメしておきたい!

(終)


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