非成長戦略
斯くして、バブルは弾けます。過剰な需要・過剰な貨幣・過剰な在庫は、結果的に過剰な雇用を、過剰な設備投資を、過剰な生産を調整することでしか解消しません。産業形態を実需に合わせ、生産に重きをおく産業に人を配置できるようになるまで、この混乱は収りません。
ただ、今の私たちにそれを為す知恵があるのか?甚だ疑問です。私たちは、株価が上がると経済が回復基調に入ったと錯覚するように条件付けられています。ただし今の株価の回復は、お金が一カ所に集まり、投機にお金が回り始めるシグナルに過ぎません。雇用の回復がないかぎり、安定的な経済の回復はありえないのです。
新たな「金融危機」から本格的な「世界恐慌」へ。私は、その流れを予言します。
「金融危機」とは、お金が空回りする状態を指します。「お金がお金を産む」という手品を許した世界経済は、世界中の人を巻き込んだ末に、お金の逆襲を受けることとなります。紙幣を増刷し過ぎたことで、お金の価値が失われる。その「いつか来た道」は、もうすぐそこです。
私たちの目の前にある世界経済は、肥満を通り越しベットから動くことも適わなくなった人に喩えることができます。ダイエットする気力すら持てず、自らの巨体をただ晒すだけの存在。それでも尚、私たちは、その肉の塊と化した人に「成長」を促そうとしているのです。
世界が知恵を出し合って「非成長戦略」を編み出すことの必要性を、私が唱える所以です。
(完)
ただ、今の私たちにそれを為す知恵があるのか?甚だ疑問です。私たちは、株価が上がると経済が回復基調に入ったと錯覚するように条件付けられています。ただし今の株価の回復は、お金が一カ所に集まり、投機にお金が回り始めるシグナルに過ぎません。雇用の回復がないかぎり、安定的な経済の回復はありえないのです。
新たな「金融危機」から本格的な「世界恐慌」へ。私は、その流れを予言します。
「金融危機」とは、お金が空回りする状態を指します。「お金がお金を産む」という手品を許した世界経済は、世界中の人を巻き込んだ末に、お金の逆襲を受けることとなります。紙幣を増刷し過ぎたことで、お金の価値が失われる。その「いつか来た道」は、もうすぐそこです。
私たちの目の前にある世界経済は、肥満を通り越しベットから動くことも適わなくなった人に喩えることができます。ダイエットする気力すら持てず、自らの巨体をただ晒すだけの存在。それでも尚、私たちは、その肉の塊と化した人に「成長」を促そうとしているのです。
世界が知恵を出し合って「非成長戦略」を編み出すことの必要性を、私が唱える所以です。
(完)